いわゆるSNS型投資詐欺の被害回復(2026年4月時点)

 

 

 いわゆるSNS型投資詐欺の流行に歯止めがかかりません。私も、ずっと被害相談を受け続けており、常時、複数の事件を抱えている状態です。

 既に私だけでなく様々な消費者弁護士が何度も指摘していることですが、こういったケースでは、被害回復は一般的に困難です。但し、被害回復が(一部)可能な場合もありますので、諦めず、消費者問題に詳しい弁護士に相談することをお勧めいたします

 SNS型投資詐欺のよくあるパターンは、以下のとおりです。まず、被害者が、SNSを通じて知り合った人物(実は詐欺師やAI)と、多くはLINE、場合によってはテレグラム等を用いて、やり取りを開始します。この詐欺師は、被害者に対し、投資のプロや有名人から直接投資の指導を受けられる等の虚偽を述べ、被害者は、多数の「サクラ」が含まれる投資詐欺グループや、有名人を名乗る別の詐欺師から投資指南を受けます。詐欺師は、被害者に対し、偽物のアプリやウェブサイト等の画面で、利益が出ているように見せかけ、様々な名義の口座に多額の金銭を送金させます。ところが、被害者が利益を引き出そうとすると引き出すことができず、詐欺師から、違約金や保証金の名目でさらに支払いを求められ、被害者が詐欺に気づくというわけです。

 被害回復が困難な理由は、以前にも述べたとおり、相手方の詐欺師等を特定するのが難しいことにあります。弁護士は23条照会という方法でSNS等の運営会社に照会をかけることができますが、回答を拒否されることもあり、必ずしも相手方を特定できません。

 こういった場合、送金先口座の口座名義人は、多くは口座を違法に売却して詐欺師に提供しているため、詐欺師を手助け(幇助)しているといえます。ですので、まずは、弁護士や警察に頼んで、送金先の金融機関に対して口座凍結を行い、凍結された口座に残高があれば、口座名義人を相手方として、裁判(仮差押え、訴訟、本差押え)をすることで、被害回復できる場合があります。最近では、私の所属している研究会で、資金移転先も裁判の相手方とする等、被害回復のためのノウハウが研究されています。

 なお、各弁護士会が注意喚起をしている通り、弁護士が、被害回復が困難な事案であるにも関わらず簡単に被害回復ができるかのように広告し、高額な着手金を取って、ほとんどなにも対応しない(上記に説明した手間のかかる裁判手続を段階的にするしか被害回復の方法がないのに、口座凍結の手続しかしない等)という「二次被害」も見られます。このような詐欺行為を行う法律事務所に相談すると、インターネット上で相談や契約が完結することが多いため、必ず、対面(少なくともWeb面談)によって、弁護士本人の説明を聞くようにしてください。

 当事務所では、現在は、着手金の金額を低額とし、報酬金を多めにしていただくことで、被害者の方の負担を抑えるように工夫しております。裁判にかかる実費等についても、丁寧にご説明いたします。事案によりけりですが、1000万円近く回収できた事案も複数ございますので、まずはお問合せください


【文:弁護士西田陽子】

2026年04月10日